◆ 2009年度 活動レポート

「市民社会をつくるボランタリーフォーラムTOKYO2010」(東京ボランティア・市民活動センター主催)に、参加&協力しました。

1.報告会「市民学習と都立高校の教科『奉仕』をつなげる???」

-都立新宿山吹高校の『共生をめざすボランティア』の実践から考える

【開催目的】

都立高校の教科『奉仕』が学校設定教科・科目として導入され、2009年度で3年間になる。実施校のひとつ、都立新宿山吹高校では、科目『共生をめざすボランティア』として、住民・施設・NPOなどの協力を得て展開されてきた。その関わり合いのなかで、学び、市民として成長した若者の姿があった。参加したみなさんとこの軌跡を一緒にたどって考えてみる。


【開催日時】
2010年2月7日(日)13:30~16:20

<プログラム(スケジュール)>
13:30~13:35 司会が趣旨説明とコーディネーター紹介。
13:35~14:00 出演者の自己紹介。参加者の氏名・所属を自己紹介。
14:00~15:50 出演者の報告。途中、参加者から事実確認の質疑。
15:50~15:55 休憩 
15:55~16:10 参加者からの意見などを書いたポストイットを見ながら出演者が答える。
16:10~16:15 出演者、コーディネーターが感想を話す。
16:15~16:20 司会がアンケート記入の依頼などを連絡。

参加者人数:48名

【出演者・団体(発言順)】

高井  正さん〔コーディネーター、NPO 法人VCAS〕
後藤  務さん〔都立新宿山吹高校教員、ボランティア委員会〕
後藤 浩二さん〔NPO スープの会〕
谷口 亜澄さん〔都立新宿山吹高校3年次生徒〕
鈴木 栞乃さん〔都立新宿山吹高校3年次生徒〕
小山  渉さん〔都立新宿山吹高校2年次生徒〕
新部 聖子さん〔NPO スープの会〕
三河 智宏さん〔新宿ボランティア・市民活動センター〕
田代 修一さん〔元新宿ボランティア・市民活動センター〕
田丸 精彦さん〔都立高校教育支援コーディネーター、NPO 法人VCAS〕

【プログラム内容】
コーディネーターは、はじめに参加者全員に氏名とできるなら所属だけの自己紹介を促した。その結果、参加者は、大学生・大学教員・高校教員・社会福祉協議 会の職員・NPO会員などさまざまな分野から参加していることを理解し、新宿山吹高校の軌跡を一緒にたどろうという一体感を醸し出した。

現役高校生の発言場面では、コーディネーターの質問に答えることから始まり、しだいに内容を展開した。参加者には、科目『共生をめざすボランティア』の授業で生徒が感じたこと、考えたことが具体
的に伝わった。

コーディネーターは、休憩時間にポストイットを使って、意見や感想などを書き、団体名を書いた紙に貼るよう指示し、休憩後に出演者がポストイットに書かれた内容に答える形で、時間の少なさを補い、意見交換が効率よくすすめられた。

【成果と課題】

成果>
新宿山吹高校の科目『共生をめざすボランティア』が生徒の意思を尊重して、選択制で事前学習・体験活動・事後学習をすすめていること、この過程を住民・施 設・NPOが積極的に協力していること、そのなかで、生徒が市民社会の課題を学び、気づき・発見をしていることを確認できた。その上で、この取り組み姿勢 について共通理解が生まれた。
参加者のひとりは、「他校の高校生が公園で一斉に清掃活動していたのを見て、『それは意味ないだろう』と考え、この分科会に来た」という。市民社会をつくる大切なポイントを指摘されと思う
 

分科会の主役は、『共生をめざすボランティア』を経験した高校生3名である。
高校生の率直な感想は、参加者の授業理解をさらに深めた。例えば、「今日、参加を呼びかける私の前
を無関心に通り過ぎるひとたちは、昨日の自分だった」と自分の気づきを話してくれた。

「実際に活動した高校生の肉声を聞くこと ができて、よかった」という感想が多く寄せられたが、高校生が『共生をめざすボランティア』から社会の課題を「他者のことではなく、自らのことと捉えた」 姿を伝えたからであろう。また、「教員が授業を作り上げていく過程を聞いた高校生はどう思ったかをぜひ聞きたい」という参加者からの質問に「先生方も苦労 したのですね」という高校生のひと言は、分科会全体がひとつになる場面を作り出した。


<課題> 

 分科会をとおして、今後取り組む課題が 明確になり、分科会全体で確認できた。例えば、各団体が選択した生徒の前で活動紹介をするワークショップのあり方、学校と地域をつなぐ連絡会のあり方、生 徒の事前学習と体験活動のつながりを考えること、事後学習がまだまだ不十分であることなどである。

<担当・記録:田丸 精彦〔NPO 法人VCAS〕>


2.ふれあい満点市場

  ~福祉作業所やNPO・NGOの製作品販売会~

【開催目的】
通販やインターネットで色々なモノが買えるようになった時代。あなたが買おうとしているモノは作り手の顔や想いが見えますか?
福祉作業所やボランティアグループ、海外協力の現場から、サポートを必要とする人たちのために、また、彼ら自らが作成した製品を展示販売。
出展団体同士や、参加者の皆さんと団体との交流の場ともなっています。
 
 【開催日時】
2010年2月6日(土)10:00~18:00(入場無料)
 【会場】
飯田橋セントラルプラザ1階 区く境ざかいホール
 
【協力】
NPO法人VCAS、東京都立新宿山吹高等学校
 
【出展団体と製品例(17団体・50音順)】
※N=NPO法人、社福=社会福祉法人、社=社団法人
(N)飛鳥会 第二ワーク・イン・あすか(ジャム、クッキー、チーズケーキ)
(社福)おあしす福祉会 COM.オアシス(木のおもちゃ)
(N)共同作業所かたくり(布ぞうり、つるつるカメカメバランスゲーム)
(N)樹林館(クッキー、パウンドケーキ、ブックカバー)
(N)志木市精神保健福祉をすすめる会 志木事業所(小銭入れ、ビーズ製品)
ジャカルタ・ジャパン・ネットワーク(エプロン、バティック袋、書籍)
(社)シャンティ国際ボランティア会(バッグ、刺しゅうペンケース)
チェルノブイリ子ども基金 (ポストカード、しおり、マグネット)
(N)地球の友と歩む会/LIFE(スンバ織、バングル、切手ストラップ)
(社福)つばき土の会 もぐらの家(三宅島支援トレーナ、和紙製品、陶芸品)
(N)ほおずきの会(エコバック、ポストカード、記念誌)
(社福)太陽福祉会 文京区立本郷福祉センター若駒の里(陶芸品、陶芸教室)
東京ボランティア・市民活動センター(オリジナルせんべい、書籍)
民間相談機関連絡協議会(マフラー、編みシュシュ、レターセット)
福祉共同作業所ユニバースショップ(キルティング袋、ペンケース、定期入)
(N)VCAS

【プログラム内容】
3年連続の開催となった、ボランタリーフォーラムでのふれあい満点市場。日頃は東京ボランティア・市民活動センターロビー内に常設しているコーナーですが、一般の方に広く知っていただくために区境
ホールへ出展し、参加団体も拡大して実施しています。
区境ホールは、天窓から陽光が差込み、ステンドガラスのある明るい広場。飯田橋駅に近く、スーパーやレストラン街の隣という立地から、買い物帰りの主婦や、OL、会社員、フォーラム参加者などが足を
止め、各ブースに立ち寄りました。
スタッフたちは、お客さまからの質問に、活動を紹介したパンフレットやポスターを示しながら販売。早々と売切れる商品もあり、途中で追加入荷するなど大盛 況! ボランティアとして、新宿山吹高校の生徒さんも参加し、呼込みや販売に大活躍でした。

【成果と課題】
VCASが協力して、出展団体ならびに来場者のアンケートを実施。参加者回答からは、次の4つのことが見えてきました。


1)過去に購入経験のある人は、今回も購入する傾向が強い。
→製品が気に入った、団体の活動に賛同した、等の理由が考えられる。
 
2)購入者の4割(全体では5割以上)が、団体の活動内容を重視。
→団体の活動・実績をきちんと伝えることが大事!
 
3)非購入者の4割が値段を重視。「作品」ではなく「商品」として見ている。
→製品の品質アップ、価格設定が課題。一般の競合品とも比較される。
 
4)購入品の7割は、1000 円以内の製品。
→来場者が買いやすい価格帯の製品の充実をはかりたい。
 
 また、各団体からは「ボランティアや関係者の呼び込みで来客が増えた」「決まった時期の開催でリピーターが来てくれる」「他団体と交流・情報交換できて参考になる」「来年もぜひ参加したい」などの声があがっています。

さらに、高校生がボランティア体験を通じて、多様な社会を肌で感じ、障害のある方や支援者の方と共に活動することで、視野の広がりを持てるといった大切な学びの場ともなっています。
今後は、団体間のネットワークを恒常的なものへと発展させ、情報共有や製品開発にもつなげることが課題です。
 

記録:青柳朱実(東京ボランティア市民活動センター、NPO法人VCAS)